MFT(口腔筋機能療法)②レッスン方法
MFT(口腔筋機能療法)とは、正しい舌の動きや正しい口のまわりの筋肉の動きを覚えていき習慣化し、正しく機能させる訓練のことです。
矯正装置をつけなくとも筋機能療法のみで悪い歯並び(不正咬合)がある程度改善することもありますし、矯正治療を成功させるために筋機能療法の併用が必要な場合も多いです。
リラックスした状態では、舌は上あごのスポットについていて、口唇は閉じているのが理想的です。
その状態を維持し、正しい嚥下(飲み込み動作)、発音をできるようにするのが、この訓練の目標です。
ー 用意するもの ー
①手鏡 (10cm以上の顔全体が映えるものがよい)
②木製のスティック (アイスクリームの棒でOK)
③ストロー1本 (細めのもの)
④スプレーボトル (園芸用などの普通の霧吹き)
⑤ボタン(直径2.5cm位の薄い平らなもの)と細い紐(タコ糸)30~40cm
①スポットポジション 5回
普段なにもしていない時や飲み込みをするときに舌の先が触れる位置を覚えます。
その「位置」をこのレッスンでは 「スポット」 と呼びます。
(1) まず、スティックでスポットを触ります。(ゆっくり5数える)
(2) 次に、スティックを離し、同じ場所を舌の先で触ります。
(これもゆっくり5数える)
このとき、舌の先を丸めないで、舌の脇を締め、先を尖らせてください。これを交互に5回繰り返します。
②ポッピング 15回
舌を持ち上げる練習です。
(1)舌全体を上あごに吸い付け、口を大きく開けて舌の裏のヒモ
(舌小帯)を伸ばします。この時
<舌の先がスポットにあること>
<舌の前の方だけでなく、後ろの方まで上あごの裏側に吸い付けて
いること>
<舌が上の歯を覆わず上の歯列の内側に収まること>
<左右対象に吸い付けること>が必要です。
(2)次に舌を舌におろし「ポン!」と音を立てます。
舌全体が吸い付いていないと軽い音がしてしまいます。
これを20回繰り返します。やり過ぎはよくありません。
ゆっくり数えて「1、2、3、ポン」くらいの速さで行いましょう。
(速くやってはあまり練習になりません)
舌を吸い付けることの出来ない人は、ペタペタと音を出すことから
始めましょう。
音の出る直前は舌の一部が吸い付いているはずです。
徐々に舌全体が吸い付くようにし、そしてだんだん舌の裏のヒモを伸 ばせるように していきましょう。
③スラープ&スワロー 左右5回ずつ
ものを飲み込む動作、嚥下(えんげ)の練習です。
舌を上に付けて飲み込むことと、舌の脇を使って水を奥に集めることを練習します。
(1)舌の先をスポットにつけて舌全体を上あごに吸い付け、
上の犬歯(糸切り歯)の後ろにストローを置いて、舌の裏側に当て
ます。そしてそのまま軽く歯を咬みあわせます。
(2)スプレーで口の横から奥歯に向かって水を吹き入れ,音を立てて水を
吸い込みます。
(3)後ろに水を集めたら、奥歯を噛んだままゴクンと飲み込みます。
これを左右交互に5回ずつ繰り返します。
正しい嚥下では口唇は軽く閉じていますが、この練習では口唇を開けた状態で飲み込みます。
その為、鏡で嚥下時の舌の状態がチェックできます。
舌が前に出てこないように、舌の先をスポットから離さないように練習します。
④ポスチャー 15分間
普段舌を上あごに付けておく習慣をつけます。
上記で紹介した練習の後に、上の犬歯のうしろにストローを置いて歯をかみあわせ、口唇を軽く閉じます。
なるべくストローの力に頼らず、出来るだけ舌の力で上あごに吸い付けるようにします。
くれぐれも舌の先はスポットに!!
練馬区 西武池袋線 大泉学園駅徒歩1分 よしかわ矯正歯科 瀬長 東